国道から15分ほど行くと新幹線の高架をくぐる。すぐに十字路があって、ここを左折して黒田原の町に向かう。このあたりが上川で交差点には古い御堂がたっていた。ここから黒田原までは20分ほでである。余笹川を渡ってすぐに東北本線をくぐると黒田原の町はすぐそこである。
とたんに道はきれいに整備されたものになって、「しあわせ通り」という名前がつけられていた。街中の交差点にベンチが置かれた小公園があったので少し休憩する。休みながら地図を見ると、県道の北に平行した細い道があって、これが旧街道のような気がする。この道は塩阿久津の少し手前で県道に合流するので、この道を行くことにした。
街の中を地図と首っ引きで歩いて行く。学校付近では鉤型の交差点があったりしてわかりにくいところもあったが、なんとか西に向かうまっすぐな道に出た。この道を歩いて行ったら自然に県道に出る…つもりが途中で判らなくなった。仕方がないので途中から南に向かう農道に入って、県道に出てしまった。結局遠回りしてしまった。
塩阿久津の集落を過ぎて黒川を渡ったのは12時である。
黒川から5分ほど行ったところにY字路があって、このまま県道を行っても芦野に着くのだが、右の細い道のほうが昔の道のような気がするので、こちらを歩くことにした。本当に曲がりくねった田舎道で、うねるようなアップダウンが続く。
樹林の小さな峠を越えると左に芦野小学校があって、菖蒲川という小川を渡ると5分ほどで国道294号線に出た。この交差点には小さな碑や石仏がたくさん置かれていた。国道を渡った左には西光寺があって、ここには古い板碑などがあるらしいのだが素通りした。すぐに郵便局がたつ交差点に出るが、この道が旧奥州街道である。
この交差点をさらに直進して「那須歴史探訪館」に向かう。ゆるやかな坂道を上って行くと、左に武家屋敷があった。町指定の文化財になっている平久江家の門で、上級武家の門構えを今に残すものである。実際に今も住居する家である。
このすぐ先を右折すると那須歴史探訪館である。せっかくなので寄っていくことにした。入館料は200円ですごく安い。入口に石柱が立っているのだが、これは勝海舟の書碑文なのだ。
お城にあるような立派な門をくぐって、歴史館に入る。でも、入口がすごくわかりにくかった。中の展示物はそんなに多くなくて、痛む足をさすりながら芦野町紹介の映像を見ていた。最後に受付の人に、芦野での芭蕉の足跡や町の見所のパンフをもらって、この館をあとにした。
歴史館の前の道を西に向かう。左にはかつて芦野城のあった城山がそびえていて、城山に登って行く階段の入口に「芦野氏陣屋跡」の石柱があった。城山には上らずにそのまま西に向かい、指導標に従って右の階段を下って三光寺に行く。聖天様として敬われる寺院だというのだが、あまり見るべきものはなかった。
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