■真言宗豊山派 ■開基/弘法大師
■御本尊/波切不動明王
仁王門から本堂までは急な170段の石段を登る。境内には本堂・大師堂・薬師堂が一直線に並んでいて、この伽藍配置は唐の青龍寺の様式を模したものである。
     ■第35番札所 清滝寺から 14.8km
     ■高知県土佐市宇佐町163
     ■TEL 088-856-3010


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3月29日(13日目)

市役所に放置したザックが心配なので、急いで引き返した。ザックは無事にロビーの片隅にあった。

土佐市街地から次の青竜寺への道がよくわからない。市街地では遍路道の指導標がみつからなくなってしまうことが多いのだ。縮尺の粗いマップを見て、磁石で方向を確認する。あとはカンで右折してその道を歩いていった。
カンはみごとに的中して、青龍寺へ向かう県道
39号線に出た。
この県道を30分ほど行くと塚地坂トンネルの前に着く。県道はこのトンネルを抜けて行くのだが、私は遍路道の塚地峠越えをするつもりである。
このトンネルの手前には小さな公園があって、そこに東屋や池がつくられている。この池には「大師の泉」と書かれていて、水が流れ出ていた。
東屋にはベテランらしい遍路がテントを張っていて、そばに自転車が置かれている。自転車遍路の人らしい。でも、この時間までテントを張ったままというのは、いったい何をしてるんだと思ってしまった。
私はそのまま峠への道を登り始めた。峠までは800mである。ジグザグの道を30分ほど登り峠に着く。他にはだれもいなかった。
峠から下り始めると、向こうには海が見えてきた。下りきったところが宇佐の街で、この海辺の町を行くとスーパーがあったので、ここで買い出しをした。スーパーから出て、歩き始めようとしたら、乗用車が停まって二人の遍路が降りて来た。その一人がF君であった。ヒッチハイクでここまで来たらしい。
私はひたすら歩く。行く手には大きな橋が見えてくる。宇佐大橋で、この橋で横浪半島に渡るのである。
橋はかなり高く作られていて、山道を登ってゆくとかわらない。でも、橋の上から見下ろす海は真っ青ですばらしくきれいだ。左が土佐湾の大海原が広がっていて、右は湾が入りくんでいる。その湾は海水浴場になっていて、その海がすばらしいコバルトブルー、のんびり海を眺めていたくなってしまう。
海岸沿いの車道を行くと「龍の浜休憩所」があったが、ここは泊まれるような施設ではなかった。
遍路道の指導標に従って右の細い道に入る。車道なのだが、この道に沿って石仏がたっている。この石仏は四国八十八の1番から88番までの本尊の石仏なのだ。これを見ながら歩いて行くと、「国民宿舎土佐」の車とすれ違った。その車にはF君が乗っているのが見えた。彼は今夜、国民宿舎に泊まるらしい。たぶん私と同室になるんだと思う。
清龍寺に着くとその入り口に看板があって、国民宿舎はこの寺の奥の院のとなりにあるのだそうだ。そして、寺の入り口の左に奥の院への指導標が立っていた。ここにザックを置いて参拝することにした。本堂までは長い石段を登らなければいけないのだ。
参拝をすませて奥の院への道を行く。完全な山道で、道が荒れている。沢に沿って10分ほど登ると車道に出て、さらにこれを突っ切って山道を登って行くと、左に国民宿舎の建物。
国民宿舎土佐に着いたのは3時半であった。今日はここでのんびりするつもりなのだ。
ここはF君にも薦められたところで、相部屋で泊まるのなら2500円なのだ。
そして、ここではインターネットも使える。
ロビーで宿泊手続きをしていたら、予想通りF君がいた。
まず、パソコンでメールを確認して、日記を更新し、それから部屋に行った。今回は夕食も予約してあって、豪華な夜をすごすつもりである。
露天風呂に行った。ちょっと風が強いのだが、真っ正面に土佐湾の青い海を眺めることができる。
9時頃、ロビーで本を読んでいたら、ここの支配人がやってきて雑談をした。F君もいたのだが、彼は顔なじみである。支配人から遍路のことをいろいろ聞かせてもらって、私は8日まで宇和島まで行きたいのだがといったら、ギリギリかもしれないといわれた。
少し頑張らなければいけないみたいだ。


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塚地トンネル前の公園公園


塚地峠


宇佐大橋で横浪半島に渡る


宇佐大橋から見る真っ青な海


龍の浜休憩所


参道には石仏が並ぶ


国民宿舎土佐

ホームページ http://www1.ocn.ne.jp/~kcztosa/





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